第6回講座感想
日曜日は講座がありました。
聖書の名句、イエスの聖杯探索と隣人愛の騎士
マシューについてでした。
前回の続きになりますが、
長老派教会の規律の中で育ったモンゴメリ。
この宗派は禁酒禁煙、華美は慎み、勤勉、労働に価値を置く厳しい教えなのだそうです。
そのモンゴメリが描いた赤毛のアンの本の中には
28カ所の聖書の言葉があると先生が仰っていました。
マシューがアンを駅に迎えに行き
男の子ではなかったけど連れて帰る場面の中で
「小鳥たちは歌っていた。あたかも今日が一年でただ1日の夏の日であるかのように」という一節について。
アメリカの詩人ローウェルが書いた
「サー・ローンファルの夢想」という長い物語詩からの引用。
内容は、アーサー王の円卓の騎士、サー・ローンファル(ローンファル公)が、イエスの聖なる杯(イエスが最後の晩餐で使った杯)を探しに行くという物語で、旅の始まりにこの一節が
出てくるそう。
サー・ローンファル公はイエスの聖なる杯は、
特別な場所に隠された秘宝ではなく、自分が持っているものを、持たざる人に分けてあげるすべての器こそが聖なる杯だとさとる。
これは隣人愛を説いたものであり、モンゴメリは
サー・ローンファル公をマシューに例え、
隣人愛をもってアンを助けることによって、
マシュー自身も幸福な晩年を生きる事ができ
人を愛することの大切さを伝えているということ
だそうです。
日本では人口の1%がキリスト教徒だそうですが
日本は古来から八百万の神の信仰があり、
仏教とも共存していて、一神教であるキリスト教などとは異なった文化があります。
現に私も、家は仏教でありながも、
自分の結婚式ではキリスト教式で式を挙げたりも
しました。
お仏壇ももちろんお参りするし、お墓参りにも行きます。
神社やお寺にも行けばまた祈るし、
星や山にも願いをこめる。
確かにあれこれと曖昧な信じ方かもしれませんが
これが日本独特の文化なんですね。
赤毛のアンと同じ頃の時代(1890年ごろ)に
アルプスの少女ハイジの著者である
ヨハンナシュピリという方がいますが、
モンゴメリと同じくやはり長老派教会の人だったそうです。
私も小さい頃よく見ていたハイジのアニメ。
松本先生が仰るには、
高畑勲監督、宮崎駿さんの作られた
アルプスの少女ハイジのアニメには
宗教的教えは全く描かれておらず
(赤毛のアンのアニメも同じく)
日本では人口の1%しかキリスト教徒がいないので
キリスト教の教えは省かれたストーリーになっているそうです。
しかし逆に、このアニメにはキリスト教の教えがないため、イスラム圏で日本のハイジが大ヒットしたそうです。
アニメひとつにもそんな背景があるんだと思い、興味深かったです。
もしかしたら日本のアニメが今、世界中で愛されるようになっているのは、こう言うことが(宗教的にこだわらない)始まりだったからなのでしょうか...。
最後は先生からのお知らせでした。
来年1月からNHKの100分で名著という番組に
松本先生が、金子みすずさんについての解説で
ご出演されるそうです!
わっ!楽しみ!
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土曜日は子どもたちとニッコースタイル名古屋にランチに行きました。
街の銀杏並木が綺麗でした。
同じ頃主人は恒例の山登りへ。
金時山から眺める富士山だそうです。
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