天涯の海を読んで



年末、新聞一面下の欄、本の紹介コーナーに
ミツカン酢創業者のお話しの本「天涯の海」が
載っていて、常滑、半田には色々ご縁もあるので読んで見たくなり、この本を図書館で借りてくることにしました。
年末年始は長く借りられるのでラッキー✌️





1800年前後の史実に基づいた物語で
今や世界で愛されるお寿司の根本となった
お酢作りの歴史小説。


登場人物は知多半田にある酒造り、醸造、船などの豪商である一族、
小栗家(初代の主人公、三六さんの実家)
中野家(三六が婿養子に入った家)
盛田家(三六の後妻の実家)
の代々続いていくお話しです。



酒粕から酢を作ることのきっかけは
明るく、村の子どもたちのために動く様な
気立てのよい三六のお嫁さん、
波さんがいたからでした。


女性らしい、細やかな目線で描かれている所が
随所にあって読んでいてとても感じがよかったのでどんな人が書いている本かしらと、調べてみましたら車浮世さんという江戸料理文化を研究されている方でした。


本を読み進めて行くと主人公が粕酢を持って
江戸に向かいながら東海道を旅する場面では
東海道五十三次のひとつ、吉田宿で"菜飯田楽"を食べる所がでてきました!


なんと、「あの有名な豊橋市にある菜飯田楽??」


菜飯田楽は召し上がった方も多いかもしれませんが、私も前に食べたことあったので😀


当時と変わらない味のなのかしら?いう驚きも
ありますが、この本を読んだのが
プログ村のちゃんぷさんから豊橋が吉田と言われる頃から菜飯田楽の有名なお店がある事を
コメントで教えて頂いた直後だったので、
尚、びっくりでした。



ちゃんぷさんのブログをご紹介。






見た目も美しい菜飯田楽✨


まさに江戸後期から続く歴史のあるお料理だったと実感できました。



三六は半田から品川まで宿場町で何回か泊まり
10日でたどり着くわけですが、道中、
お宿で出される夕食は、今よりは質素なものだけれども、野菜の炊き合わせ、アサリの味噌汁や
とろろ汁などといった当時のご馳走が並ぶ所や
竹輪とワカメの和物は別料金(この時代、竹輪は高級品)などという場面は、当時の様子がうかがえて読んでいてとても親近感を覚えました。



「車浮世さん」ってちょっと変わったペンネームだけど他にどんな著書があるのかWikipediaで見てみたら
「暮らしを楽しむ四季の大和言葉」の本に目が止まりました😀



あれ??それってもしや??


こちらもブログ村で見させて頂いている?







 


わーお!なんと!
魔法の筆さん!








本を読み、そしてブログ通してこのような
それぞれの素敵な巡り合わせがあるのだと
私は嬉しくなりました✨✨
ありがとうございます🌸





お寿司はもともとは保存食でもある押し寿司が
主流で各地にあったようですが、
大阪出身の堺屋松五郎さんによって小判型の
お寿司に変わっていきます。
粕酢を使った江戸前寿司ができる過程は
読んでいても、とてもワクワクしました。




お寿司を食べる時、私はきっとこの本を思い出すと思います。
読んでおいて良かったと思う1冊でした。








読んで頂きありがとうございます。