ジェーン エア





図書館で村岡花子訳の「ジェーンエア」を
借りて読みました。


昔読んだ気もするのですが、
内容を全く覚えていませんでした😅







夜読んでいると背筋がゾクゾクと怖くなって
しまう描写もあり、ミステリアスな展開に
先が気になってしまう内容でした。







それにしてもイギリスの物語って
主人公はいつもなぜか孤児であったり、
親に恵まれない、暗く寂しい始まり方が多いので
何故?かしらと思い、ちょっとネットで
調べてみました。



「なぜ英国は児童文学王国なのか」安藤聡著を
読み自分なりにまとめてみます。



英国が児童文学王国である背景として、


*民族的多様性であること。
*異質な神話伝説が混交していること。
*北国特有の内向的な想像力、
*幼年期を重視する児童観。
*ビクトリア時代の児童労働等


とありました。



児童文学の作者と読者はその時代、
上層中産階級の家庭の子どもたちは
ナニーに保育され、一定年齢になると
全寮制学校に入るので親子関係が
比較的希薄であり、それが優れた
ファンタジーを生み出す条件の一つの
機能となっているということ。



「秘密の花園」の主人公もルイスキャロルの
「アリス」も「メリーポピンズ」にしても
親についての言及はないし、ハリーポッターも
親の不在が前提としている。


英国の伝統的児童文学においては、
親子の絆はそれほど重要ではないということ。
子どもが自由に行動する事を確保し、
親子の断絶、アイデンティティの喪失などが、
物語の発端となる、、などなど。



ハリーポッターなどでは、自分の居場所の喪失
から自分の居場所の探求し、回復する過程が
物語の中心となっている。




イギリスの児童文学は、次々と難問が
子どもたちに訪れる人生に、夢と勇気をもてる
世界をあたえてくれているということ
なのですね。



イギリスの風景美についても書かれて
ありました。


古建築物や田園、樹齢何百年にもなる古木など
幼少期から見る風景が、まさに物語の世界
そのものが身近にあり、楽しむ事ができる
のだそう。






今回読んだジェーンエアは
幼少期から親に恵まれない女性として描かれ、
やっと掴みかけた幸せを自ら捨て
自立して強く生き、孤独に負けず
よりよく生きたいと思う姿にとても
共感できました。


最後は悲しみが凝縮された激しい内容も
ありましたが、ジェーンの自分で選ぶ道が、
今の時代でも愛されている理由なのかなと
思います。



イギリスの小説は自分の存在と向き合うことが
できる面白さがあるのだと知りました。






見て頂きありがとうございます。






庭のグリーンアイスが咲きました。